2016年秋、田町の愛育病院にて無痛分娩をしたときのレポートのつづきです。
その① 前日の検診~病院到着まではこちら。
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【7:00】
お風呂から出て、着替えてLDRへ。初のNST検査(陣痛の間隔を図る検査)を開始します。
このとき、5〜7分くらいで陣痛がやってくるものの、痛みレベルを10で表すと「7」くらい。
まだまだ余裕で、家族や友達に写メを送ったりと楽しんでいました。
「もしかしてこのまま自然分娩でいけるんじゃない?そしたら、麻酔代浮くかも・・・!?」
なーんて思ったのもつかの間、痛みが強くなってきて悶絶~!!早く麻酔入れて~!と願うようになります。
このとき、同じくLDRにいた夫は、うとうとしたり、ゲームをしたり、チョコを食べたり。(ちょっとイラついた)
さらに陣痛が進むと
・手を握って励ます係
・飲み物を飲ませる係
・音楽をかける係
などなど、いろいろお世話してくれました。
【8:00】
この辺りから、かなり痛みが強くなってきました。痛みレベル9か10くらい!
早く9:00になってくれ~と祈るばかりです。
さらに辛かったのが、おならをしたいような強い衝動!(笑)
でも隣にいる夫が気になり、なんとか耐える・・・。無事、“女”を守り切りました(苦笑)
その間、助産師さんは、居たり居なかったり。
意外と放置される時間が長かったのは、驚きでした。立ち会いがなかったら一人放置です。これが割と心細かった。
待ちに待った麻酔注入!
【9:00】
ついに麻酔科の先生が登場!すぐに麻酔を入れてもらいました。
背中をエビみたいに丸めて、まずは表面麻酔。そのあと、無痛の麻酔を打たれます。
麻酔の注射自体は、そんなに痛みはなく、「ひや~」とした、なんとも言えない感覚。
その後、麻酔が効いてくるまでに1回強い陣痛がありましたが、30分後には完全に麻酔が効いてきて、一気に天国へ!!!
さっきまでの痛みが、嘘のように消えていきました!!
ちなみに、愛育病院の無痛分娩は、正式には「無痛分娩」という名前はついておらず、「麻酔分娩」と呼ばれています。いわゆる「和痛分娩」。
完全に痛みをなくすのではなく、レベル10ある痛みを2〜3に抑えて産むというのを目標に、麻酔と陣痛促進剤を交互に注入していきます。
なので、無痛の麻酔を入れたあとも、陣痛が来ている感覚はちゃんとわかるんです。
ときどき、痛みが強くなると、手元のボタンを自分でプッシュ!すると麻酔が追加で注入されるシステムでした。
【11:00】
このあたりで、やっと子宮口6~7cm。
「夕方か夜くらいに産まれてくれたらいいね〜」といわれて、まだまだそんな先か…と軽く絶望。
陣痛が来るたび、麻酔のボタンをカチャカチャ押しまくってたら、
「・・・それ、2回までしか追加できないようになってるのよ。」と助産師さん。
どうやら麻酔が効きすぎないように、コントロールされているみたいでした(笑)
そんな状態をみかねて、麻酔科の先生を呼んで麻酔を追加してくれました。すると、痛みは一気にゼロへ!!!
「夕方か夜に産まれたらいい」といわれていましたが、そこから一気に子宮口が開きはじめて、スピーディーな展開になりました。
いざ分娩へ!
【13:00】
子宮口が全開したということで、遂に分娩体制へ!寝ていたベッドが、ウィーンと形を変えて分娩台へ変化しました。
ここで、夫には退出してもらいます。(もともと、出産の生々しいシーンは見ないという約束だったので。)
そして、いざ分娩。
いきんでいる間、赤ちゃんが旋回して降りてくるのを感じました!これは、麻酔が効きすぎてないおかげかも。
どうしても、会陰切開したくなかったので、「裂けないように、裂けないように・・・」と調整しながら、いきんでいました(笑)
とはいえ、最後は裂けそうになったらしく、先生に「切るよ!」といわれて、会陰切開(泣)でも、麻酔のおかげで痛みはありませんでした。
【14:30】
徐々に頭が出てきて、遂に出産!!!
「おぎゃー」と産声を上げて、可愛い女の子が誕生しました!
胎脂もついておらず、2か所くらいにちょっと血がついている程度どで、かなりキレイな状態☆
よく「デュルン」って感じで出てくると聞くけど、どっちかというと先生の手で取り出してもらった感じだったかな。
助産師さんから「完璧なお産だね!!」と太鼓判を押していただけるくらいとってもスムーズな分娩でした^^
すぐに助産師さんが、赤ちゃんの身体を拭いたり、体重や身長を図ったり、帽子をかぶせたり。
その間、会陰の縫合をされていたのだと思いますが、興奮と麻酔で全く痛みはなし。
かなり痛いと噂の「後陣痛」に至っては、まったく記憶がありません(笑)
放心状態の中ふと入り口の方をみると、すっかり存在を忘れていた夫が、扉3cmのすき間から覗いてる(笑)!!
「入ってきなよ」と促すと、ちょっとドキドキした様子で可愛い我が子と初対面していました。
副作用のこと
その後、キレイにしてもらった赤ちゃんを胸に抱いて、カンガルーケア。
めっちゃ可愛い~!!♡
と愛でるのもつかの間、急に吐き気に襲われました。さらに、発熱とガタガタ震えるほどの悪寒!
これらはすべて、よくある麻酔の副作用とのことです。体調が落ち着くまで、LDRで過ごして個室へ移動しました。
副作用は、夜中の2:00くらいには、ほぼ消滅!
その後は、自分でも驚くほどスピーディに母体も回復して、元気に赤ちゃんのお世話をすることができました。
無痛分娩にかかった費用
さて、気になる無痛分娩にかかった費用です。愛育病院の基本の分娩料は、68万円(だったと思います。)
さらに、無痛分娩の場合は、20万円または25万円がかかります。
これは事前に麻酔学級受けるか受けないかの違いで、受けた場合は20万、受けないと25万円かかります。私は受けたので20万円。
さらに個室を選んだ場合は、部屋のグレードによって、1泊2〜7万円かかります。5泊の入院だと、10〜35万円のプラス。
私は、2万5千円〜3万5千円の個室を選んだので、13万5千円のプラスでした。
それらを合計すると
基本分娩 68万円
無痛分娩 20万円
個室代 13万5千円
合計 101万5千円
ここからさらに、国からの補助金42万円と、出産前払い金20万円(分娩予約をした時に先にデポジットのような形で払っておきます)を差し引いて、
実際の会計時に払ったのは、約40万円。
無痛分娩は、もっと費用が高いところがあるし、結果的に超・安産だったので、「安くあがった~!」と思ってます。
無痛分娩、断然おススメです!
というわけで、無痛分娩を終えて感じた総括!
無痛分娩にして、本当によかった!!!
痛みに弱い私の恐怖を取り除いてくれて、結果的に超・安産!副作用もそれほどでもなく、産後の回復は自分でも驚くほどスピーディでした。
現在2歳になる娘も、元気にすくすく育っています。
日本ではまだまだ賛否両論ある無痛分娩。
もちろん、通常分娩よりも費用はかかるし、完全に無痛ってわけじゃない。でも、私のような成功例もあります。
お産は、一生に何度もあるわけではない、貴重な経験です。そして、何が起こるかわからないのも、お産。
みなさんも、自分が納得&安心できるスタイルで、幸せなお産ができますように!